境内のご案内
このたびは
幣も取りあへず
手向山
紅葉の錦
神のまにまに
このたびの旅は、幣の用意もしないままに手向山八幡宮に参りましたが、錦のように美しい紅葉を、神のお気持ちのままにお受け取りください。
上記の御歌からも窺えるとおり、紅葉もまた菅公と深い御縁のある樹木です。
時は流れて桃山時代、豊臣秀吉公は洛中洛外の境界、水防のための土塁「御土居」を築きました。その一部が現在も残る境内の西側一帯は、長らく自然林で自生のものと後に植林されたものを含め、現在、約350本の紅葉を有する名所「史跡御土居のもみじ苑」となっています。紙屋川にかかる朱塗りの太鼓橋「鶯橋」や、茶室の梅交軒に設けた舞台、国宝御本殿をはじめ境内を一望できる展望所からの眺めは絶景です。
※ 茶菓子付き(利休居士が考案したと伝わる麩の焼を再現したお菓子)
※ 日程は毎年変わります。当サイトの最新情報をご確認ください。
秋には真っ赤に染まるもみじ苑は、初夏の青もみじの清々しい美しさもまた格別です。 かつて紙漉き場であった紙屋川の水面は鮮やかな新緑を映し、生命力にあふれています。 4月には、紙屋川沿いに咲く山吹の花も美しく、もみじの新緑と山吹の黄色とのコントラストも見事です。涼やかな青もみじにつつまれた境内で、菅公の御神徳をお感じ下さい。
※ 茶菓子付き(利休居士が考案したと伝わる麩の焼を再現したお菓子)
※ 日程は毎年変わります。当サイトの最新情報をご確認ください。
史跡御土居のもみじ苑は12月4日を以て閉苑いたしました。
開門時間
7時〜17時
この御歌は菅公が昌泰元年(898)、宇多上皇の大和の国巡幸のみぎりに供奉せられ、手向山八幡宮に参拝された折にお詠みになられた歌です。
この意は、手向山八幡宮への突然の参拝に、お供物を準備いたしませんでしたが、美しく織りなされた錦のような境内の紅葉を、御神前へお手向けいたしましょうというものであり、梅と同じく紅葉もこよなく愛された菅公との御神縁深き逸話として、今に語り継がれています。